4:9主は言われる、「その日、王と君たちとはその心を失い、祭司は驚き、預言者は怪しむ」。
4:10そこでわたしは言った、「ああ主なる神よ、まことにあなたはこの民とエルサレムとをまったく欺かれました。『あなたがたは安らかになる』と言われましたが、つるぎが命にまでも及びました」。
4:11その時この民とエルサレムとはこう告げられる、「熱い風が荒野の裸の山からわたしの民の娘のほうに吹いてくる。これはあおぎ分けるためではなく、清めるためでもない。
4:12これよりもなお激しい風がわたしのために吹く。いまわたしは彼らにさばきを告げる」。
4:13見よ、彼は雲のように上ってくる。
その戦車はつむじ風のよう、
その馬はわしの飛ぶよりも速い。
ああ、われわれはわざわいだ、
われわれは滅ぼされる。
4:14エルサレムよ、あなたの心の悪を洗い清めよ、
そうするならば救われる。
悪しき思いはいつまで
あなたのうちにとどまるのか。
4:15ダンから告げる声がある、
エフライムの山から災を知らせている。
4:16国々の民に彼の来ることを告げ、
またエルサレムに知らせよ。
「攻めかこむ者が遠くの国から来て、
ユダの町々にむかってその声をあげる。
4:17彼らは畑を守る者のようにこれを攻めかこむ。
それはわたしにそむいたからだと、主は言われる。
4:18あなたの道とその行いとが、
あなたの身にこれを招いたのだ。
これはあなたの悪の結果で、まことに苦く、
あなたの心をつらぬく」。
4:19ああ、わがはらわたよ、わがはらわたよ、
わたしは苦しみにもだえる。
ああ、わが心臓の壁よ、
わたしの心臓は、はげしく鼓動する。
わたしは沈黙を守ることができない、
ラッパの声と、戦いの叫びを聞くからである。
4:20破壊に次ぐに破壊があり、
全地は荒され、
わたしの天幕はにわかに破られ、
わたしの幕はたちまち破られた。
4:21いつまでわたしは旗を見、
またラッパの声を聞かなければならないのか。
4:22「わたしの民は愚かであって、わたしを知らない。
彼らは愚鈍な子どもらで、悟ることがない。
彼らは悪を行うのにさといけれども、
善を行うことを知らない」。
4:23わたしは地を見たが、
それは形がなく、またむなしかった。
天をあおいだが、そこには光がなかった。
4:24わたしは山を見たが、みな震え、
もろもろの丘は動いていた。
4:25わたしは見たが、人はひとりもおらず、
空の鳥はみな飛び去っていた。
4:26わたしは見たが、豊かな地は荒れ地となり、
そのすべての町は、主の前に、
その激しい怒りの前に、破壊されていた。
4:27それは主がこう言われたからだ、「全地は荒れ地となる。しかしわたしはことごとくはこれを滅ぼさない。
4:28このために地は悲しみ、上なる天は暗くなる。
わたしがすでにこれを言い、これを定めたからだ。
わたしは悔いない、またそれをする事をやめない」。
4:29どの町の人も、騎兵と射手の叫びのために
逃げて森に入り、岩に上る。
町はみな捨てられ、そこに住む人はない。
4:30ああ、荒された女よ、あなたが紅の着物をき、
金の飾りで身をよそおい、
目を塗って大きくするのは、なんのためか。
あなたが美しくしても、むだである。
あなたの恋人らはあなたを卑しめ、
あなたの命を求めている。
4:31わたしは子を産む女のような声、
ういごを産む女の苦しむような声を聞いた。
シオンの娘のあえぐ叫びである。
両手を伸べて彼女は言う、「わたしはわざわいだ、
わたしを殺す者らの前にわたしは気が遠くなる」と。