そのふるまいの日がひとめぐり終るごとに、ヨブは彼らを呼び寄せて聖別し、朝早く起きて、彼らすべての数にしたがって燔祭をささげた。これはヨブが「わたしのむすこたちは、ことによったら罪を犯し、その心に神をのろったかもしれない」と思ったからである。ヨブはいつも、このように行った。
1:6ある日、神の子たちが来て、主の前に立った。サタンも来てその中にいた。
1:7主は言われた、「あなたはどこから来たか」。サタンは主に答えて言った、「地を行きめぐり、あちらこちら歩いてきました」。
1:8主はサタンに言われた、「あなたはわたしのしもべヨブのように全く、かつ正しく、神を恐れ、悪に遠ざかる者の世にないことを気づいたか」。
1:9サタンは主に答えて言った、「ヨブはいたずらに神を恐れましょうか。
1:10あなたは彼とその家およびすべての所有物のまわりにくまなく、まがきを設けられたではありませんか。あなたは彼の勤労を祝福されたので、その家畜は地にふえたのです。
1:11しかし今あなたの手を伸べて、彼のすべての所有物を撃ってごらんなさい。彼は必ずあなたの顔に向かって、あなたをのろうでしょう」。
1:12主はサタンに言われた、「見よ、彼のすべての所有物をあなたの手にまかせる。ただ彼の身に手をつけてはならない」。サタンは主の前から出て行った。
1:13ある日ヨブのむすこ、娘たちが第一の兄の家で食事をし、酒を飲んでいたとき、
1:14使者がヨブのもとに来て言った、「牛が耕し、ろばがそのかたわらで草を食っていると、
1:15シバびとが襲ってきて、これを奪い、つるぎをもってしもべたちを打ち殺しました。わたしはただひとりのがれて、あなたに告げるために来ました」。
1:16彼がなお語っているうちに、またひとりが来て言った、「神の火が天から下って、羊およびしもべたちを焼き滅ぼしました。わたしはただひとりのがれて、あなたに告げるために来ました」。
1:17彼がなお語っているうちに、またひとりが来て言った、「カルデヤびとが三組に分れて来て、らくだを襲ってこれを奪い、つるぎをもってしもべたちを打ち殺しました。わたしはただひとりのがれて、あなたに告げるために来ました」。
1:18彼がなお語っているうちに、またひとりが来て言った、「あなたのむすこ、娘たちが第一の兄の家で食事をし、酒を飲んでいると、
1:19荒野の方から大風が吹いてきて、家の四すみを撃ったので、あの若い人たちの上につぶれ落ちて、皆死にました。わたしはただひとりのがれて、あなたに告げるために来ました」。
1:20このときヨブは起き上がり、上着を裂き、頭をそり、地に伏して拝し、
1:21そして言った、
「わたしは裸で母の胎を出た。
また裸でかしこに帰ろう。
主が与え、主が取られたのだ。
主のみ名はほむべきかな」。
1:22すべてこの事においてヨブは罪を犯さず、また神に向かって愚かなことを言わなかった。