22:15万軍の神、主はこう言われる、「さあ、王の家をつかさどるこの執事セブナに行って言いなさい、
22:16『あなたはここになんの係わりがありますか。あなたはだれの縁故でここに自分のために墓を掘ったのですか。あなたは高い所に墓を掘り、岩をうがって自分のためにすみかを造った。
22:17強い人よ、見よ、主はあなたを激しくなげ倒される。主はあなたを堅くつかまえ、
22:18ぐるぐるまわして、まりのように広々した地に投げられる。主人の家の恥となる者よ、あなたはそこで死に、あなたの華麗な車はそこに残る。
22:19わたしは、あなたをその職から追い、その地位から引きおろす。
22:20その日、わたしは、わがしもべヒルキヤの子エリアキムを呼んで、
22:21あなたの衣を着せ、あなたの帯をしめさせ、あなたの権力を彼の手にゆだねる。彼はエルサレムの民とユダの家との父となる。
22:22わたしはまたダビデの家のかぎを彼の肩に置く。彼が開けば閉じる者なく、彼が閉じれば開く者はない。
22:23わたしは彼を堅い所に打ったくぎのようにする。そして彼はその父の家の誉の座となり、
22:24その父の家のすべての重さは彼の上にかかる。すなわちその子、その孫およびすべての小さい器、鉢からすべてのびんにいたるまでみな、彼の上にかかる』」。
22:25万軍の主は言われる、「その日、堅い所に打ったくぎは抜け、切られて落ちる。その上にかかっている荷もまた取り去られる」と主は語られた。
23:1ツロについての託宣。
タルシシのもろもろの船よ、泣き叫べ、
ツロは荒れすたれて、家なく、
船泊まりする港もないからだ。
この事はクプロの地から彼らに告げ知らせられる。
23:2海べに住む民よ、
シドンの商人よ、もだせ、
あなたがたの使者は海を渡り、
大いなる水の上にあった。
23:3ツロの収入はシホルの穀物、
ナイル川の収穫であった。
ツロはもろもろの国びとの商人であった。
23:4シドンよ、恥じよ、
海は言った、海の城は言う、
「わたしは苦しまず、また産まなかった。
わたしは若い男子を養わず、
また処女を育てなかった」。
23:5この報道がエジプトに達するとき、
彼らはツロについての報道によって、いたく苦しむ。
23:6タルシシに渡れ、
海べに住む民よ、泣き叫べ。
23:7これがその起源も古い町、
自分の足で移り、遠くにまで移住した町、
あなたがたの喜び誇る町なのか。
23:8ツロにむかってこれを定めたのはだれか。
ツロは冠を授けた町、
その商人は君たち、
その貿易業者は地の尊い人々であった。
23:9万軍の主はすべての栄光の誇を汚し、
地のすべての尊い者をはずかしめるために
これを定められたのだ。
23:10タルシシの娘よ、
ナイル川のようにおのが地にあふれよ。
もはや束縛するものはない。
23:11主はその手を海の上に伸べて
国々を震い動かされた。
主はカナンについて詔を出し、
そのとりでをこわされた。
23:12主は言われた、
「しえたげられた処女シドンの娘よ、
あなたはもはや喜ぶことはない。
立って、クプロに渡れ、
そこでもあなたは安息を得ることはない」。
23:13カルデヤびとの国を見よ、アッスリヤではなく、この民がツロを野の獣のすみかに定めた。彼らはやぐらを建て、もろもろの宮殿をこわして荒塚とした。
23:14タルシシのもろもろの船よ、泣き叫べ、
あなたがたのとりでは荒れすたれたから。
23:15その日、ツロはひとりの王のながらえる日と同じく七十年の間忘れられ、七十年終って後、ツロは遊女の歌のようになる、
23:16「忘れられた遊女よ、
琴を執って町を経めぐり、
巧みに弾じ、多くの歌をうたって、
人に思い出されよ」。
23:17七十年終って後、主はツロを顧みられる。ツロは再び淫行の価を得て、地のおもてにある世のすべての国々と姦淫を行い、
23:18その商品とその価とは主にささげられる。これはたくわえられることなく、積まれることなく、その商品は主の前に住む者のために豊かな食物となり、みごとな衣服となる。
24:1見よ、主はこの地をむなしくし、
これを荒れすたれさせ、これをくつがえして、
その民を散らされる。
24:2そして、その民も祭司もひとしく、
しもべも主人もひとしく、
はしためも主婦もひとしく、
買う者も売る者もひとしく、
貸す者も借りる者もひとしく、
債権者も債務者もひとしく、
この事にあう。
24:3地は全くむなしくされ、全くかすめられる。
主がこの言葉を告げられたからである。
24:4地は悲しみ、衰え、
世はしおれ、衰え、
天も地と共にしおれはてる。
24:5地はその住む民の下に汚された。
これは彼らが律法にそむき、定めを犯し、
とこしえの契約を破ったからだ。
24:6それゆえ、のろいは地をのみつくし、
そこに住む者はその罪に苦しみ、
また地の民は焼かれて、わずかの者が残される。
24:7新しいぶどう酒は悲しみ、ぶどうはしおれ、
心の楽しい者もみな嘆く。
24:8鼓の音は静まり、
喜ぶ者の騒ぎはやみ、
琴の音もまた静まった。
24:9彼らはもはや歌をうたって酒を飲まず、
濃き酒はこれを飲む者に苦くなる。
24:10混乱せる町は破られ、
すべての家は閉ざされて、はいることができない。
24:11ちまたには酒の不足のために叫ぶ声があり、
すべての喜びは暗くなり、
地の楽しみは追いやられた。
24:12町には荒れすたれた所のみ残り、
その門もこわされて破れた。
24:13地のうちで、もろもろの民のなかで残るものは、
オリブの木の打たれた後の実のように、
ぶどうの収穫の終った後にその採り残りを
集めるときのようになる。
24:14彼らは声をあげて喜び歌う。
主の威光のゆえに、西から喜び呼ばわる。
24:15それゆえ、東で主をあがめ、
海沿いの国々でイスラエルの神、主の名をあがめよ。
24:16われわれは地の果から、さんびの歌を聞いた、
「栄光は正しい者にある」と。
しかし、わたしは言う、「わたしはやせ衰える、
わたしはやせ衰える、わたしはわざわいだ。
欺く者はあざむき、
欺く者は、はなはだしくあざむく」。
24:17地に住む者よ、
恐れと、落し穴と、わなとはあなたの上にある。
24:18恐れの声をのがれる者は落し穴に陥り、
落し穴から出る者はわなに捕えられる。
天の窓は開け、地の基が震い動くからである。
24:19地は全く砕け、
地は裂け、
地は激しく震い、
24:20地は酔いどれのようによろめき、
仮小屋のようにゆり動く。
そのとがはその上に重く、
ついに倒れて再び起きあがることはない。
24:21その日、主は天において、天の軍勢を罰し、
地の上で、地のもろもろの王を罰せられる。
24:22彼らは囚人が土ろうの中に
集められるように集められて、
獄屋の中に閉ざされ、
多くの日を経て後、罰せられる。
24:23こうして万軍の主がシオンの山
およびエルサレムで統べ治め、
かつその長老たちの前に
その栄光をあらわされるので、
月はあわて、日は恥じる。
25:1主よ、あなたはわが神、
わたしはあなたをあがめ、み名をほめたたえる。
あなたはさきに驚くべきみわざを行い、
いにしえから定めた計画を
真実をもって行われたから。
25:2あなたは町を石塚とし、堅固な町を荒塚とされた。
外国人のやかたは、もはや町ではなく、
とこしえに建てられることはない。
25:3それゆえ、強い民はあなたを尊び、
あらぶる国々の町はあなたを恐れる。
25:4あなたは貧しい者のとりでとなり、
乏しい者の悩みのときのとりでとなり、
あらしをさける避け所となり、
熱さをさける陰となられた。
あらぶる者の及ぼす害は、
石がきを打つあらしのごとく、
25:5かわいた地の熱さのようだからである。
あなたは外国人の騒ぎをおさえ、
雲が陰をもって熱をとどめるように
あらぶる者の歌をとどめられる。
25:6万軍の主はこの山で、すべての民のために肥えたものをもって祝宴を設け、久しくたくわえたぶどう酒をもって祝宴を設けられる。すなわち髄の多い肥えたものと、よく澄んだ長くたくわえたぶどう酒をもって祝宴を設けられる。
25:7また主はこの山で、すべての民のかぶっている顔おおいと、すべての国のおおっているおおい物とを破られる。
25:8主はとこしえに死を滅ぼし、主なる神はすべての顔から涙をぬぐい、その民のはずかしめを全地の上から除かれる。これは主の語られたことである。
25:9その日、人は言う、「見よ、これはわれわれの神である。わたしたちは彼を待ち望んだ。彼はわたしたちを救われる。これは主である。わたしたちは彼を待ち望んだ。わたしたちはその救を喜び楽しもう」と。
25:10主の手はこの山にとどまり、モアブは肥だめの中に踏まれるわらのように、おのれの所で踏みにじられる。
25:11彼はその中で泳ぐ物が泳ごうとして手を伸ばすように、その手を伸ばす。しかし主はその高ぶりを、その手の巧みなわざと共に低くされる。
25:12その石がきの高い城郭を主は傾け倒し、地に投げうって、ちりにかえされる。
26:1その日ユダの国で、この歌をうたう、
「われわれは堅固な町をもつ。
主は救をその石がきとし、
またとりでとされる。
26:2門を開いて、信仰を守る正しい国民を入れよ。
26:3あなたは全き平安をもって
こころざしの堅固なものを守られる。
彼はあなたに信頼しているからである。
26:4とこしえに主に信頼せよ、
主なる神はとこしえの岩だからである。
26:5主は高き所、そびえたつ町に住む者をひきおろし、
これを伏させ、これを地に伏させて、
ちりにかえされる。
26:6こうして足で踏まれ、
貧しい者の足で踏まれ、
乏しい者はその上を歩む」。
26:7正しい者の道は平らである。
あなたは正しい者の道をなめらかにされる。
26:8主よ、あなたがさばきをなさる道で、
われわれはあなたを待ち望む。
われわれの魂の慕うものは、
あなたの記念の名である。
26:9わが魂は夜あなたを慕い、
わがうちなる霊は、せつにあなたを求める。
あなたのさばきが地に行われるとき、
世に住む者は正義を学ぶからである。
26:10悪しき者は恵まれても、なお正義を学ばず、
正しい地にあっても不義を行い、
主の威光を仰ぐことをしない。
26:11主よ、あなたのみ手が高くあがるけれども、
彼らはそれを顧みない。
どうか、あなたの、おのが民を救われる熱心を
彼らに見させて、大いに恥じさせ、
火をもってあなたの敵を焼き滅ぼしてください。
26:12主よ、あなたはわれわれのために
平和を設けられる。
あなたはわれわれのために
われわれのすべてのわざをなし遂げられた。
26:13われわれの神、主よ、
あなた以外のもろもろの主がわれわれを治めた。
しかし、われわれはただ、
あなたの名のみをあがめる。
26:14死んだ者はまた生きない。
亡霊は生き返らない。
それで、あなたは彼らを罰して滅ぼし、
彼らの思い出をことごとく消し去られた。
26:15主よ、あなたはこの国民を増し加えられた。
あなたはこの国民を増し加えられた。
あなたは栄光をあらわされた。
あなたは地の境を四方に広げられた。
26:16主よ、彼らは悩みのとき、あなたに求めた。
彼らがあなたの懲しめにあったとき、
祈をささげた。
26:17主よ、はらめる女の産むときが近づいて苦しみ、
その痛みによって叫ぶように、
われわれはあなたのゆえに、そのようであった。
26:18われわれは、はらみ、苦しんだ。
しかしわれわれの産んだものは風にすぎなかった。
われわれは救を地に施すこともせず、
また世に住む者を滅ぼすこともしなかった。
26:19あなたの死者は生き、彼らのなきがらは起きる。
ちりに伏す者よ、さめて喜びうたえ。
あなたの露は光の露であって、
それを亡霊の国の上に降らされるからである。
26:20さあ、わが民よ、あなたのへやにはいり、
あなたのうしろの戸を閉じて、
憤りの過ぎ去るまで、しばらく隠れよ。
26:21見よ、主はそのおられる所を出て、
地に住む者の不義を罰せられる。
地はその上に流された血をあらわして、
殺された者を、もはやおおうことがない。
27:1その日、主は堅く大いなる強いつるぎで逃げるへびレビヤタン、曲りくねるへびレビヤタンを罰し、また海におる龍を殺される。
27:2その日
「麗しきぶどう畑よ、このことを歌え。
27:3主なるわたしはこれを守り、
常に水をそそぎ、
夜も昼も守って、そこなう者のないようにする。
27:4わたしは憤らない。
いばら、おどろがわたしと戦うなら、
わたしは進んでこれを攻め、
皆もろともに焼きつくす。
27:5それを望まないなら、わたしの保護にたよって、
わたしと和らぎをなせ、
わたしと和らぎをなせ」。
27:6後になれば、ヤコブは根をはり、
イスラエルは芽を出して花咲き、
その実を全世界に満たす。
27:7主は彼らを撃った者を撃たれたように
彼らを撃たれたか。
あるいは彼らを殺した者が殺されたように
彼らは殺されたか。
27:8あなたは彼らと争って、彼らを追放された。
主は東風の日に、その激しい風をもって
彼らを移しやられた。
27:9それゆえ、ヤコブの不義は
これによって、あがなわれる。
これによって結ぶ実は彼の罪を除く。
すなわち彼が祭壇のすべての石を
砕けた白堊のようにし、
アシラ像と香の祭壇とを再び建てないことである。
27:10堅固な町は荒れてさびしく、
捨て去られたすまいは荒野のようだ。
子牛はそこに草を食い、
そこに伏して、その木の枝を裸にする。
27:11その枝が枯れると、折り取られ、
女が来てそれを燃やす。
これは無知の民だからである。
それゆえ、彼らを造られた主は
彼らをあわれまれない。
彼らを形造られた主は、彼らを恵まれない。
27:12イスラエルの人々よ、その日、主はユフラテ川からエジプトの川にいたるまで穀物の穂を打ち落される。そしてあなたがたは、ひとりびとり集められる。
27:13その日大いなるラッパが鳴りひびき、アッスリヤの地にある失われた者と、エジプトの地に追いやられた者とがきて、エルサレムの聖山で主を拝む。
28:1エフライムの酔いどれの誇る冠と、
酒におぼれた者の肥えた谷のかしらにある
しぼみゆく花の美しい飾りは、わざわいだ。
28:2見よ、主はひとりの力ある強い者を持っておられる。
これはひょうをまじえた暴風のように、
破り、そこなう暴風雨のように、
大水のあふれみなぎる暴風のように、
それを激しく地に投げうつ。
28:3エフライムの酔いどれの誇る冠は
足で踏みにじられる。
28:4肥えた谷のかしらにある
しぼみゆく花の美しい飾りは、
夏前に熟した初なりのいちじくのようだ。
人がこれを見ると、取るやいなや、食べてしまう。
28:5その日、万軍の主はその民の残った者のために、
栄えの冠となり、麗しい冠となられる。
28:6また、さばきの席に座する者にはさばきの霊となり、
戦いを門まで追い返す者には力となられる。
28:7しかし、これらもまた酒のゆえによろめき、
濃き酒のゆえによろける。
祭司と預言者とは濃き酒のゆえによろめき、
酒のゆえに心みだれ、
濃き酒のゆえによろける。
彼らは幻を見るときに誤り、
さばきを行うときにつまづく。
28:8すべての食卓は吐いた物で満ち、清い所はない。
28:9「彼はだれに知識を教えようとするのか。
だれにおとずれを説きあかそうとするのか。
乳をやめ、乳ぶさを離れた者にするのだろうか。
28:10それは教訓に教訓、教訓に教訓、
規則に規則、規則に規則。
ここにも少し、そこにも少し教えるのだ」。
28:11否、むしろ主は異国のくちびると、
異国の舌とをもってこの民に語られる。
28:12主はさきに彼らに言われた、
「これが安息だ、
疲れた者に安息を与えよ。
これが休息だ」と。
しかし彼らは聞こうとはしなかった。
28:13それゆえ、主の言葉は彼らに、
教訓に教訓、教訓に教訓、
規則に規則、規則に規則、
ここにも少し、そこにも少しとなる。
これは彼らが行って、うしろに倒れ、
破られ、わなにかけられ、捕えられるためである。
28:14それゆえ、エルサレムにあるこの民を治める
あざける人々よ、主の言葉を聞け。
28:15あなたがたは言った、
「われわれは死と契約をなし、
陰府と協定を結んだ。
みなぎりあふれる災の過ぎる時にも、
それはわれわれに来ない。
われわれはうそを避け所となし、
偽りをもって身をかくしたからである」。
28:16それゆえ、主なる神はこう言われる、
「見よ、わたしはシオンに
一つの石をすえて基とした。
これは試みを経た石、
堅くすえた尊い隅の石である。
『信ずる者はあわてることはない』。
28:17わたしは公平を、測りなわとし、
正義を、下げ振りとする。
ひょうは偽りの避け所を滅ぼし、
水は隠れ場を押し倒す」。
28:18その時あなたがたが死とたてた契約は取り消され、
陰府と結んだ協定は行われない。
みなぎりあふれる災の過ぎるとき、
あなたがたはこれによって打ち倒される。
28:19それが過ぎるごとに、あなたがたを捕える。
それは朝な朝な過ぎ、
昼も夜も過ぎるからだ。
このおとずれを聞きわきまえることは、
全くの恐れである。
28:20床が短くて身を伸べることができず、
かける夜具が狭くて
身をおおうことができないからだ。
28:21主はペラジム山で立たれたように立ちあがり、
ギベオンの谷で憤られたように憤られて、
その行いをなされる。
その行いは類のないものである。
またそのわざをなされる。
そのわざは異なったものである。
28:22それゆえ、あなたがたはあざけってはならない。
さもないと、あなたがたのなわめは、きびしくなる。
わたしは主なる万軍の神から
全地の上に臨む滅びの宣言を聞いたからである。
28:23あなたがたは耳を傾けて、わが声を聞くがよい。
心してわが言葉を聞くがよい。
28:24種をまくために耕す者は絶えず耕すだろうか。
彼は絶えずその地をひらき、
まぐわをもって土をならすだろうか。
28:25地のおもてを平らにしたならば、
いのんどをまき、クミンをまき、
小麦をうねに植え、大麦を定めた所に植え、
スペルト麦をその境に植えないだろうか。
28:26これは彼の神が正しく、
彼を導き教えられるからである。
28:27いのんどは麦こき板でこかない、
クミンはその上に車輪をころがさない。
いのんどを打つには棒を用い、
クミンを打つにはさおを用いる。
28:28人はパン用の麦を打つとき砕くだろうか、
否、それが砕けるまでいつまでも打つことをしない。
馬をもってその上に車輪を引かせるとき、
それを砕くことをしない。
28:29これもまた万軍の主から出ることである。
その計りごとは驚くべく、
その知恵はすぐれている。
29:1ああ、アリエルよ、アリエルよ、
ダビデが営をかまえた町よ、
年に年を加え、祭をめぐりこさせよ。
29:2その時わたしはアリエルを悩ます。
そこには悲しみと嘆きとがあって、
アリエルのようなものとなる。
29:3わたしはあなたのまわりに営を構え、
やぐらをもってあなたを囲み、
塁を築いてあなたを攻める。
29:4その時あなたは深い地の中から物言い、
低いちりの中から言葉を出す。
あなたの声は亡霊の声のように地から出、
あなたの言葉はちりの中から、さえずるようである。
29:5しかしあなたのあだの群れは
細かなちりのようになり、
あらぶる者の群れは
吹き去られるもみがらのようになる。
また、にわかに、またたくまに、この事がある。
29:6すなわち万軍の主は雷、地震、大いなる叫び、
つむじ風、暴風および焼きつくす火の炎をもって
臨まれる。
29:7そしてアリエルを攻めて戦う国々の群れ、
すなわちアリエルとその城を攻めて戦い、
これを悩ます者はみな
夢のように、夜の幻のようになる。
29:8飢えた者が食べることを夢みても、
さめると、その飢えがいえないように、
あるいは、かわいた者が飲むことを夢みても、
さめると、疲れてそのかわきがとまらないように、
シオンの山を攻めて戦う国々の群れも
そのようになる。
29:9あなたがたは知覚を失って気が遠くなれ、
目がくらんで盲となれ。
あなたがたは酔っていよ、しかし酒のゆえではない、
よろめけ、しかし濃き酒のゆえではない。
29:10主が深い眠りの霊をあなたがたの上にそそぎ、
あなたがたの目である預言者を閉じこめ、
あなたがたの頭である先見者を
おおわれたからである。
29:11それゆえ、このすべての幻は、あなたがたには封じた書物の言葉のようになり、人々はこれを読むことのできる者にわたして、「これを読んでください」と言えば、「これは封じてあるから読むことができない」と彼は言う。
29:12またその書物を読むことのできない者にわたして、「これを読んでください」と言えば、「読むことはできない」と彼は言う。
29:13主は言われた、
「この民は口をもってわたしに近づき、
くちびるをもってわたしを敬うけれども、
その心はわたしから遠く離れ、
彼らのわたしをかしこみ恐れるのは、
そらで覚えた人の戒めによるのである。
29:14それゆえ、見よ、わたしはこの民に、
再び驚くべきわざを行う、
それは不思議な驚くべきわざである。
彼らのうちの賢い人の知恵は滅び、
さとい人の知識は隠される」。
29:15わざわいなるかな、
おのが計りごとを主に深く隠す者。
彼らは暗い中でわざを行い、
「だれがわれわれを見るか、
だれがわれわれのことを知るか」と言う。
29:16あなたがたは転倒して考えている。
陶器師は粘土と同じものに思われるだろうか。
造られた物はそれを造った者について、
「彼はわたしを造らなかった」と言い、
形造られた物は形造った者について、
「彼は知恵がない」と言うことができようか。
29:17しばらくしてレバノンは変って肥えた畑となり、
肥えた畑は林のように
思われる時が来るではないか。
29:18その日、耳しいは書物の言葉を聞き、
目しいの目はその暗やみから、見ることができる。
29:19柔和な者は主によって新たなる喜びを得、
人のなかの貧しい者は
イスラエルの聖者によって楽しみを得る。
29:20あらぶる者は絶え、
あざける者はうせ、
悪を行おうと、おりをうかがう者は、
ことごとく断ち滅ぼされるからである。
29:21彼らは言葉によって人を罪に定め、
町の門でいさめる者をわなにおとしいれ、
むなしい言葉をかまえて正しい者をしりぞける。
29:22それゆえ、昔アブラハムをあがなわれた主は、ヤコブの家についてこう言われる、
「ヤコブは、もはやはずかしめを受けず、
その顔は、もはや色を失うことはない。
29:23彼の子孫が、その中にわが手のわざを見るとき、
彼らはわが名を聖とし、
ヤコブの聖者を聖として、
イスラエルの神を恐れる。
29:24心のあやまれる者も、悟りを得、
つぶやく者も教をうける」。
30:1主は言われる、
「そむける子らはわざわいだ、
彼らは計りごとを行うけれども、
わたしによってではない。
彼らは同盟を結ぶけれども、
わが霊によってではない、
罪に罪を加えるためだ。
30:2彼らはわが言葉を求めず、
エジプトへ下っていって、パロの保護にたより、
エジプトの陰に隠れようとする。
30:3それゆえ、パロの保護は
かえってあなたがたの恥となり、
エジプトの陰に隠れることは
あなたがたのはずかしめとなる。
30:4たとい、彼の君たちがゾアンにあり、
彼の使者たちがハネスに来ても、
30:5彼らは皆おのれを益することのできない民により、
すなわち助けとならず、益とならず、
かえって恥となり、はずかしめとなる民によって、
恥をかくからである」。